第一次世界大戦をドイツ側から描いた本作。何よりこれだけの大掛かりな戦争映画をドイツ語劇で撮れたことがNETFLIXの功績だと思う。ハリウッド資本で撮るとドイツ人なのに英語ペラペラの例のなんちゃってショーになってしまう。
若者たちがベルトコンベアー式に戦地に送られその尊い命を国に消費されてしまう無常。ナチス前の時代が舞台なだけに政治的な色合いも薄く一個人に焦点が当たりやすくなっている。それだけに登場人物に感情移入してしまい理不尽な軍上層部の暴走に憤りを覚える。
ラストの15分は戦争の無意味さを痛切に訴えかけてくる。
ただ過剰な劇伴だけが余計だったかな。アクション映画的な音楽の付け方よりも音の主張が少ないアンビエント的なアプローチの方が絶対にこの映画には合っていたと思う。
