Shinta3

西部戦線異状なしのShinta3のレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
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原作の小説をかなり以前に読んだ。頭上で炸裂する砲弾と銃弾、凍傷と水虫に蝕まれる足元、生きたままネズミに食われ死んでいく負傷兵。そんな塹壕での異常な日常が淡々と描がれていた。仲間が死んで行く中、奇跡ではない単なる偶然の連続で主人公は戦場を生き残るが、終戦の直前にその命が尽きる。戦場には英雄も勇敢な行動も無く、只々号令に従い塹壕を飛び出し死地へ突進する心を消された兵士たち。
本作はその映画化の三回目のリメイク。
原作に強い思いがあるほど映像化には不満が残るのは仕方が無い事だとは思うが、今回もそれを感じてしまった。淡々とした空気感は上手く描かれていた様に思うが、それ故に映画として間延び感が否めなかったのが残念。小説との最大の強みである映像化のインパクトを活かしもっと作品に引きづり込んで欲しかった。
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