古典的であり、普遍的な反戦映画。
イヤな音楽、すごく直接的な人体欠損や破壊行為の描写。
ものすごく恐ろしいことのはずなのに、怖いものを怖いと感じなくなっていく恐怖。
戦争の恐怖と孤独と絶望。
こういうものが全部詰まった映画だった、
この映画の主人公はとても若い青年。
どうも見たところ、戦争の実情など知らず、勝手に戦争を美化したり、そこに大義を見出したりしている様子。
でも戦地に来てきっと凄まじい後悔と「こんなはずじゃなかった」感に苛まれたんだろう。
戦争の司令を出すのは、血を流さない、きれいな会議室にいる人たち。
現場の状況など知らない人たちが、現場の人間の生命を握っているという皮肉。
他人のプライドのために、末端の者が犠牲になるというのは、戦争でなくてもよくある話。これはしばしば美化されてしまうが、本質は違うことが隠れていたりする。
史実だということだし、たった数百メートルの領地を奪うために数百万人が命を落としたという事実に愕然とする。
