ぐるぐる

西部戦線異状なしのぐるぐるのレビュー・感想・評価

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)
4.0
辛すぎる
これが現実に起きたという事実を突きつけるために効果的なあらゆる手を尽くされている感じ
ずぶりと突き刺さる
今作の監督はドイツ人
インタビューで彼はアメリカやイギリスといった戦勝国は戦争を勝利の色眼鏡で見てしまう云々の話を語っていた
そういったドイツならではの視点がこの映画をこの映画たらしめてる所以と思う

醜いと言っても過言ではない戦争の実情
名誉だ英雄だなんて言うと鼻で笑われそうな泥と血に塗れた戦場での痛々しい戦い
マッチ棒のように使い捨てられてゆく人間
死のうとする人がいればその混乱に乗じて飯を盗むような、そうでもしないと生きてゆけない厳しすぎる日々
辛すぎる、けどこの辛さは弱めるわけにはいかないそれが戦争だから
丸ごとを受け止められなくてもいいのかもしれない
ただ観て感じたことを忘れないでいたいと思う