Kawaguchi

フェイブルマンズのKawaguchiのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.7
まるで宗教映画じゃないか。
映画の神から啓示を受け、
映画の奴隷になったスピルバーグの物語。

しかし、なんて軽やかで、瑞々しくて、おどろおどろしくて、なんてチャーミングな映画なんだろう。

映画というアートフォームにある根源的な怖さ、映画の悪魔と取引した「風立ちぬ」のその先の物語。素晴らしかった!!


ーー追記ーー
映画は、1秒間に24コマの静止画(光)を映すことによって、光の間にある闇を人間は認知できず、動いてみえる、それをファイ現象というのですが、

優れた監督は、ここではスピルバーグのことです。映像を全てコントロールできてしまうので、真実を切り取ることもできるし、逆に「嘘」を真実のようにに描けてしまうこともできる。偉大な力には、光と闇の両方側面があることを知る。

しかし、光と闇が絶えず繰り返されていることこそが、映画という芸術なのです。あとラストのシークエンス、まじでやばい。
チャーミング!!!


昨今の流行りの「映画についての映画」、「監督の自伝的映画」を19年のアルフォンソ・キュアロンの「ROMA」で始まり、23年のスピルバーグ「フェイブルマンズ」で終わらせた。
Kawaguchi

Kawaguchi