ゆうゆう

フェイブルマンズのゆうゆうのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.5
第95回アカデミー賞で、監督賞は獲れなかった。
でも、スピルバーグの傑作、と言いたい。

フェイブルマンズというタイトルそのままに、家族や親との関係性を描いている部分が大半なのだけれど、芸術を愛し、自分に正直に生きたミシェル・ウィリアムズ演ずる母がいかにスピルバーグに影響を与えたことか。少し母親のエピソードに片寄りすぎじゃない?と思ったけれど、サミーが一番母親似、という台詞があって、母との関係を描くことがとてもとても重要だったのだ。両親が亡くなって初めて描けた悲しい記憶。
フィルムには残酷なまでの真実が残ってしまうことを知った。

逆に『映画と現実は違う』そんな台詞のあるプロムのロッカーシーンが好きでした。フィルムの中の人物は、そのひとであってそのひとではない。


つまんないっていわれても、興業収入が奮わないっていわれても、オスカー無冠でも、地平線は真ん中じゃだめだ、ってこの映画見た人は絶対忘れないから、いいんだよ、この映画はこれで。
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