このレビューはネタバレを含みます
あの頃だれもが持っていたキラキラとした
童心を胸に、今も尚 名作を生み出して
くれているスピルバーグに感謝…!!
この作品を通して、
今でも監督をするのが
楽しくて仕方ないんだろうな〜
というのが垣間見えて愛おしかったし、
最後の”地平線”のお茶目な演出等
思わず笑ってしまうシーンも多くて
とにかくずるい!みんな虜になること
分かった上で作ったでしょ!!
…とかなんとかいいつつ、
それを十分承知の上で
もう1回観たいまでもある。
これがいわゆる映像マジックか…
恐るべしスピルバーグ。
*
ファニーで自然体な芸術家の母が
とても印象的だったけど、そんな母が
切ない表情を浮かべながら言った
“すべての出来事には意味がある”
“心を満たさないと別の人間になってしまう”
という言葉が、鑑賞後も尾を引いている。
真面目な技術者の夫との摩擦に
苦しみながらも、”母であらねば”と
自分に言い聞かせてきたことを思うと
あの素敵な笑顔や夜のダンスですら
切なく感じてしまうし、
“みんなが悪くないからこその辛さ”
みたいなものが強く出ている気がした。
愛とは“許す” ”受け入れる”
ということなのかもしれない。
そういった愛との向き合い方を
ここまで丁寧に描けるのは
きっとスピルバーグの家族への愛が
あってこそなんだろうな…
今思うと、私の両親も(当たり前だけど)
私と変わらない”1人の人間”なのに、
そう思わせないように”親”として
居続けてくれていることはとても
有難いことなんだな…としみじみ。
“親になるということ”なんて
今考えても分からないけど、
家族を1番に愛せるように
自分を1番に愛せる人でありたいな。