SetoKC

フェイブルマンズのSetoKCのネタバレレビュー・内容・結末

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画界の巨匠スティーブン・スピルバーグ監督によるなぜ彼が映画を撮り始め、今に至るかをスピルバーグ自身がメガホンを撮り描いた本作は今までのスピルバーグ作品にはないドラマチックな内容になっておりかつてのワクワクとドキドキを思い出させてくれる映画でした。
個人的にはストーリーは大きな声でおもしろいと言えるほどではなかったですが映画でしか味わえないワクワクを受けました
序盤に幼き主人公が初めて映画を見て、印象に残ったシーンを再現しようとするのですが、さながら「ニューシネマパラダイス」のような感動を受けました。私も小さい頃に見たスピルバーグ監督作品である「ジュラシックパーク」を初めて見た時の興奮というものは今でも覚えていてその時の場面がフラッシュバックしました。
そこからどんどん映画を撮っていくのですが、セットには色々な工夫を施して学生映画とは思えぬクオリティに仕上げるので見ていて楽しかったです。
母が実は父の助手といい感じの仲であると知った場面からストーリーは段々とドロドロしていきます。母が自分の夢を応援する為にくれたカメラでその場面を撮ってしまい、誰にも言えぬままその場面だけカットした家族の楽しいキャンプ映画はとにかく好評だったのですが主人公は複雑な気持ち…
全体的に家族を中心としたお話でこの家族がいなかったら主人公は別の道に歩んだのかもしれませんね。
自分も映画が好きでありどこか主人公と自分を重ねてしまうようなところがあり映画撮影をやめてカリフォルニアに行った辺りからダレたなぁと思いましたが改めて思うと主人公が映画撮影をしないからつまらないんだと、自分も夢を追っていたときはすごくキラキラしていたんだなと主人公と重ねて考えていました。
説明するのではなく映像で受け手に理解させるのがとても上手いと感じました。
アカデミー賞は無冠になってしまいましたがとても素晴らしい映画だと思っています。
スピルバーグがくれるドキドキワクワクはこれからも忘れずにしたいです。
SetoKC

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