フェイブルマン家の物語。
サムの青春物語。
苦々しい。
個性尊重主義の顛末、とも言える。
一方でキラメキもある。
良いことばかりではない。
悪いことばかりでもない。
人種差別、くそくらえ。
重厚長大主義、くそくらえ。
サムはオタクだ。
THE オタクだ。
突き詰めろ、突き進め。
サムは孤独だが、自分が作った映像に対する観客たちの反応によって、自己存在感を得られる。
カメラは眼だ。
映像は、見たものをそのまま映し出す。
雄弁であり、残酷でもあり、拡大鏡でもある。
序盤はスローテンポで眠気に襲われる。
祖母の兄の登場がお話のギヤチェンジだったように感じた。
最終的にフェイブルマン家がああなってしまうことに対しては、個人的には違和感しかない。
ミシェル・ウィリアムズ
ポール・ダノ
見事な演技だった。