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フェイブルマンズのTKのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
2.6
登場人物がほぼ全員変(特にお母さん)だし一体何が伝えたいのか分からないまま2時間以上が過ぎ去り、"ここまで見るのは超しんどかったけど、これからはあの数々の名作を生み出した激動の日々がはじまる...!"ってときに映画は終わる!!!...え?

確かに自伝的な映画ということもあり必ずしもメッセージ性を求めるべきではないのかもしれません。あ、でも半自伝か...うーん..それに結構好評っぽいのを見ると自分がスピルバーグマニアじゃないのが悪いのかもしれないし、私がまだ未熟すぎるのかもしれません。もともと家族愛系とか学園もの恋愛青春系の映画も得意な方ではないですし。いやもうそれなら見るなよって話なんですがこれ系の話だと思わなかったんだもん許してください。なるほど最後の地平線の話とかも色々考察ができそうだし、ところどころメッセージ性を感じる言葉もありました。それに多分私が知らないだけで本当は味わい深い要素ももっと沢山あるのだろうし、最後の終わり方に関しては超おしゃれと多くの方が言われてますね、確かに!だけど、結局そんなこともどうでもよくなるほどなんだか自己満映画っぽいというか、もう引退間際の老人の若いころの話をそれもなぜか本人ではない誰かの口から永遠に聞かされてるような気分になったし正直退屈に感じてしまいました。すみませんでした。というのも、半自伝的な映画だからか誰視点の映画なの?って感じが常にありました。なんか俯瞰しすぎというか自分の話なのに自分の話じゃないような、そこまで他人事という訳では無いんだろうけどなんというか...。例えば自分以外の人の映画を作るなら必ず採用するような強烈なエピソードでも、自分の話となると作品で表現したくなくて不採用にした出来事とかってなかったのでしょうか?半自伝という曖昧なコンセプトを使って色々切ったり貼ったり包んだりしてまとめた結果、なんの意外性もない無味無臭のっぺらぼう作品になってしまった可能性もそれなりにあるのではないかと思ったり...。スピルバーグ監督にはこういう青春風走馬灯映画ではなく今後もご無理のない範囲で普通の映画でしっかり活躍していただきたいです。文句ばかり書いてしまいましたが、皆さんがおっしゃるように演技やカメラワークはとても良かったように思います。

映画館では隣に座っていたおじいさんがそこで笑うの?みたいなシーンで大ウケしていたりしてすごく楽しそうに見ていたので、年齢層によっても感じ方が全然違ってくるのかもしれません。(おれはこのギャグで笑えるぜアピールする所でもないところで笑ってました。)青春なんて後になってから思い出すもので、その真っ只中にいたら痛いし辛いものと言いますし。皆の反応が見えるように1番後ろの席に座った方が良かったのかな? 私も老人になったら監督の作品をしっかり見た上で、改めてこの映画を見てみようと思います。そのころには西暦も2230年位になってるかもしれませんが、受け止め方に変化があればきっとこの文章も編集しに来ます。スピルバーグ監督自体がその時代になっても名が残っている偉大な方であるのは間違いないでしょうからね
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