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フェイブルマンズのhebのネタバレレビュー・内容・結末

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

自分はそこまで映画というジャンルに思い入れのある人間ではないのですが、それでも劇中何度か胸に込み上げてくるものがありました。
「芸術か家庭か」なんて重大な選択を迫られた事はないけれど、成り行きとはいえ趣味を仕事にしてしまった人間の一人として、色々と心当たりのある描写も多かったです。

幼少期からの自分、そしてその家族を通して映画を撮るという行為それ自体が持つ恐ろしさも美しさも包み隠さず暴き出してしまう様なこの構成。
単なるサクセスストーリーにまとめたりしない所は、やはりテーマに対してどこまでも誠実だなと思わされます。
しかし同時に全体通して非常に軽妙で観やすく、エンターテイメントとして文句のつけようのない一級品である事も間違いありません。
これぞ名匠の技!と唸るしかない完璧で素敵な一本でした。
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