ひれんじゃく

フェイブルマンズのひれんじゃくのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.3
スピルバーグの伝記映画とはいえ万人受けはしないというか、色々事前知識がないと楽しめないか?とは感じたものの、ラストの綺麗さはすき。少しネタバレ。























「(映画を撮れば)5分だけでも友達になれると思ったんだ」のシーンメチャクチャ好きだしなんだか涙ぐんでしまった。いじめっ子があの映像を見てこれは俺じゃない!お前は仕返しがしたかったのか??と詰め寄るところも意外だったし「自分が異様にカッコよく撮られてる」と思うくらいには編集技術とかの高さを少なからず買ってるのが好き。イジメはあかんけど。

映画を撮ってて不倫に気づくところとかシンプルに苦しいしそれでもなお映画を撮ろう!!って進んでいけるのがもうすごい。あんな思いしたら2度と触れたくないものにならない??ならないんだ…という。水平線の位置に関するありがたいお話を聞いて、慌ただしくアイレベルが引き下げられた画面をあとにした後ジョーズやらETやらジュラシックパークやらシンドラーのリストやらボンボコ撮ったと思うと感慨深い。がフィクションとしての盛り上がりは欠けるかなあ。非常に進みが静かなのでスピルバーグが監督・脚本してるにしては意外感があった。昔の印象が先立ってるだけかもしれないけど。だけどやっぱりカメラ回しが上手いんだよなあ……(スピルバーグ少年が有名監督に会いに行って待たされてる時、周りに貼られてるポスターをぐるっとカメラを回転させて撮るあそことか)

登場人物の感情(特にお母さん)についていけないことが多くあったのもあり、イマイチ私には刺さらなかったがあの少年が…と思うとまたスピルバーグの映画を観たくなる。
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