いくらやりたい放題のアサイラムとはいえ、やってはいけないことはあると思うんだ。
よりにもよってMARVELの『ソー:ラブ&サンダー』と同時期にそっくりなタイトルの本作をぶっこんでくるなんて、鑑賞者に勘違いさせる魂胆なのか、質の悪いジョークなのか。どっちみちシャレになってない。
勘違いタイトルが大好きな日本でさえ、さすがに本作を原題のままにするのは危険だと判断したのか、邦題では『ソー』を削除してる。それほど本作は問題有りの作品と言えるのではないか。
まあ確かに原作(?)は北欧神話だし、MARVELのオリジナルというわけではないけれど、タイミングというものがあるでしょーよ。
内容もあるようでないようなもので、さすがはアサイラムクオリティ。しっちゃかめっちゃかで無駄が多く、地球の危機のはずなのにまるっきり緊迫感がない。
登場キャラも魅力に欠ける。ロキはインチキマジシャンみたいないで立ちだし、ソーはロキよりも悪人面。山賊みたい。オーディンはさらに悪人面。神は神でも死神みたい。
とはいうものの、大体5分に一度はツッコミどころがあるので、そういう意味では退屈しない。
個人的にはソーに襲い掛かるたびにムジョルニアの一撃でブッ飛ばされるフェンリルの扱いに大笑いした。