GaPTooth

ハリガン氏の電話のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

ハリガン氏の電話(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

折に触れ聖句(聖書の言葉)が引用されているから、そういう視点で観た。

ハリガン氏は『死』は人が"不完全"であるがゆえに経験するあらゆる苦難からの解放であり、魂の救いとなると述べていたのが興味深い。聖書の真理と合致している。

そんなことをハリガン氏に言わせてるんだもの。ハリガン氏が死んだ後に(スマホで)クレイグとコンタクトを取れるなんて設定がある訳がない(笑)

クレイグが進学のために家を離れる時、バックミラーに(幼い頃に死んだ)母親の姿が映り込んでいた。それをクレイグが当たり前のように受け入れていたことからして、クレイグには"霊的な事柄に囚われる"素因はあったんだろうなと思わせる演出は、その後の物語に現実性を持たせるのに効果的だったと思う。

『信仰』はその対象が正しければ喜びや心の平安をもたらすが、対象が正しくなければ(内奥からくる)恐怖となる。

クレイグは自分の周りで起きた人の死に関する出来事に圧倒される余り、ハリガン氏を頼りメッセージを送ってしまう。
そして自分の願いが聞き届けられたかのように思えた時、それはハリガン氏へ信仰に変化し、例えようのない恐怖に囚われる結果になってしまった。これは本当に怖い。神父や牧師は役には立たなかったからね。マジで恐怖。

クレイグが墓の前で語り始めたのには若干がっかりしたが、スマホを投げ捨てた背景(心の変化)は台詞ではなく映像で描かれていたので良かった。

ドナルド・サザーランドと御屋敷が似合い過ぎる。
クレイグの音読中にスマホに夢中になるドナルド・サザーランドが可愛い。

面白かった(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
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