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pleasant silence ~プリザント サイレンス~のdm10foreverのレビュー・感想・評価

3.7
【恋は盲目】

―――これは僕の青春の一ページ。
僕の名前は北村信也17才。高校二年生。季節は春へと移り変わろうとしていた。
そして、僕にも春が訪れようとしていた。
二年間想い続けた学年のアイドル「ゆいたん」から
お呼び出しのメッセージが届いたのだ。
僕は振り返る、これまでのことを。
そして、放課後、意気揚々とゆいたんがいる教室へと向かう・・・(あらすじ)。

dmが大好きな「瞳の印象的な女性」の一人である今田美桜さん主演で製作されたショートムービー。

いいね~。
この今田美桜のキャスティングはハマリ役でしょ。
多分どの学校にも一人はいたよね、こういう「天性の華」を持った子。
お化粧しているとかパーマをかけているとかそんな事じゃなく、そこにいるだけでみんなが何故か目で追ってしまうっていう。
今田美桜さんはそういう絶妙な存在感があって良かったな~。

でね、男子ってそういう子を好きになっちゃうんですよね。
なんでかな~・・・まるで「飛んで火に入る何とやら」みたいなもんですよ。
絶対にうまくいくはずがないってわかっているんだけど、やっぱりその子のことが好きっていう。
でも高校生くらいの女の子って男子よりも精神年齢が高いからなかなか太刀打ちできない。
うちの学校にもそういう子がいて、やっぱり何人もの勇者たちが挑んでは敗れていく様を何度も目撃したもんだよ・・・(遠い目)。

今作に出てくる「ゆいたん(今田美桜)」は、その辺の「自分の立ち位置」を理解してる女の子というか、自分が可愛いということを自覚した上で自分に好意を持っている相手を転がすっていう、ちょっと「ズルい一面」も持っているんだけど、不思議とそこまで嫌悪感を抱かなかったのは、それは勿論演じているのが今田美桜だからというエクスキューズは前提としても、この子が性根まで腐ったビッチではなかったっていうところにホッとしたからなのかもしれない。

大好きな女の子から「二人だけでの秘密」として悪巧みを持ちかけられたら、そりゃ良くない事だとわかっていても、やっぱり協力してしまうんじゃないかな。

インスタやツィッターでオープンになっている情報をみても「ふ~ん」くらいにしか思わないけど、直接自分だけに送られてきたDM(ダイレクトメッセージ)なら意味合いも価値も全く違うし。
さらにそれが人目を忍んで共有する「悪いこと」だったら尚更。
その背徳感は、お互いが誰にも言えないという「二人だけが持つ秘密」という特別感に更に付加価値をつけてくれる。

・・・どんなに歪な目的だったとしても、大好きな人が自分だけに話しかけてくれたり、自分がしたことを喜んでくれたら、やっぱり嬉しいは嬉しい。

でも、それによって傷つく人がいるとなれば話は別。
盲目のまま突き進んでしまった信也が気付いてしまった「越えてはいけない一線」。
そして、例えゆいたんに嫌われたとしても「自分が好きなゆいたん」でいて欲しいという一心で本心をぶつける・・・・。

物語としては「まぁ短編だよね」という内容なので、それほど大きな何かがあるわけではないんだけど、主演の二人の初々しさや、徐々に仲良くなっていく時の距離感の雰囲気なんかはうまく出ていたんじゃないかな。
やっぱりクラスにあんな可愛い子がいたら、そりゃ気になるでしょ。
dmは・・・・やっぱり好きになると思う(笑)

あと、W主演の小原汰武君。
ほかの作品ではまだあまり見かけないけど、整った顔立ちだし、役がはまればもっと世に出てきてもおかしくないとは思う。
もしかしたら、今回のような「平々凡々」みたいな役ではなく、一本ネジがぶっ飛んだような役のほうが面白いかも・・・。
とにもかくにも、ちょっと悪い顔をみせる今田美桜ちゃんもやっぱり可愛いと思ってしまったdmでした。

Pleasant silence:心地よい沈黙。
なるほどね。

Filmarksの運営の皆さま、早速タイトルを追加していただいてありがとうございました。
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