老人を敬わんかい脅迫ホラー。久々にホラー映画で震えた。この恐さの正体は…たぶん後ろめたさだ
最初はすげー嫌な題材だなと思ったんですよ。老人をモンスターに見立てた「テイキング・オブ・デボラ・ローガン」みたいな感じかなって。お年寄り馬鹿にすんじゃないよと。でも違いましたね
長年放置していた実の親を訪ねに老人ホームに行ったら入居してる方々が豹変して襲ってくる…。構造としては「物言わぬ存在に悪魔を憑依させ怒りを主張する機会を作った話」って事になります。主人公サイドは結婚式に呼ばれて故郷にやってきた家族でありピカピカのティーンエイジャーも居る。生と死の対比も、ゾンビではなく生きている人間が相手…しかもいずれ自分の行く道となると心がざわざわして仕方ない
殺人集団と化したお年寄り方も元を辿れば私たちがないがしろにしてきた結果なのだ。まぁその…落とし所が少しアマっちょろい気もしましたが果たして自分は年老いた親を大事にしているだろうか？と自問自答せざるを得ず罪悪感に訴えかけてくる作りに色んな感情を揺さぶられてしまいました。鑑賞する人の年齢、経験で見え方は変わりそう
あとね、内容を別に置いといても全ての演出がキレキレでケチの付けどころが無いの👏
弦楽器の不協和音＋不気味コーラスのBGMは聴いてるだけで不安になるし、暗いシーンもただの闇ではなく強い照明が当たるわけでもなく…緑っぽい柔らかなライティングで雰囲気バッチリ。それから死体のデキよ！血の気が失せて真っ白になってる感が非常にポイント高いです
いやじっちゃんばっちゃんやぞ？いくら悪魔の仕業でもそんなフィジカル強いわけねぇだろ！ってツッコミ所のお陰でそこまで真面目には観ずに済みましたが徹頭徹尾シリアスを突き通しておりちゃんと恐かったです。こちらにビリビリ伝播してくる様な迫真の演技は全員素晴らしいの一言。みんな必死に生きようとしてた💮
お母さんに何か買ってこうっと
