Yellowman

その道の向こうにのYellowmanのレビュー・感想・評価

その道の向こうに(2022年製作の映画)
4.2
Jennifer Lawrence is Back!

Apple Original Film×A24×ジェニファー・ローレンスが紡ぎ出したのは、PTSDを抱えたアフガンからの帰還兵の静寂を取り戻し、少しずつ自分自身を再生へと向かうストーリー。    

ジェニファー・ローレンス演じるリジーは、アフガンから戻ってきた帰還兵。外傷の治療と身体のリハビリを終えて実家のあるニューオリンズに戻ってきた。PTSDは患ったまま。母親とは居心地が悪い為、早く戦場に戻りたいと考え、自らのインフラを立て直そうとプール掃除のバイトの面接と携帯電話を買いに街に出たが、帰り道で車が故障し、修理工場でブライアン・タイリー・ヘンリー演じる片足が悪い修理工のジェームズと出会う。彼の陽気な性格に少しずつ心を開くリジー。  

ジェニファー・ローレンスを観るのは、昨年末のバカ映画「Don’t Look Up 」以来。好対照な役柄。本作のジェニファー演じるリジーは、PTSDを患いながら、孤独を好み壊れそうだが、まだ芯は折れてはいない、そんな女性だ。
そして、リジーの良き友人となるジェームズにブライアン・タイリー・ヘンリー!「ブレットトレイン」のレモン!個人的にタイムリー過ぎ。だが、今回の役柄は、決して明るいだけでは無い。陰の部分もあるのだが彼の演技力が素晴らしいと実感するような見せ場が沢山。   
本作は地味な作風ではあるが、今のムードに呼応した作品だ。決して明るいとは言えない世の中に生きる我々にそっと寄り添ってくれるような作品だと思う。
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