今年、シネマート心斎橋で上映してた本作。残念ながら、観に行けなかったけど、DVD出てたので購入。
『藍宇(ランユー)』の、その漢字と響きがなんか良くて、期待を膨らませてきました。
貿易会社の社長のハントンは、夜の相手として大学生のランユーを買う。ランユーは手当たり次第、男娼をしているわけではなさそうだ。
そんな一夜の出会いからふたりの物語が始まる。甘酸っぱくなんかないし、なんなら、ふたりの“そこらへんにいそう”な感じが、リアルで、儚い夢物語(映画的)ではなかった。
ランユーは、きれいに見える時とそうでない時の差が激しい。若い男の子によくある脂っぽさそのまんまという感じ。映画的にするなら、もっと美しさもあったほうがいいかな。きれいに、こう…少しファンデで整えるとか。(韓国映画、観過ぎやね)
社長のハントンは、ランユーとは“遊び”と割り切っている。そういうハントンも、なんかモサっとしてて、こっちもイマイチやけどね。
時は1988年。革命前夜と言っていい。天安門事件ぽい会話が出てくるけど、特にそれと絡めているわけでもない。その時代に生きたふたりの静かな愛の物語。
ハントンが実家にランユーを招いて、ハントン一家と食事を共にするシーンが何度かあったけれど、それが温かくて楽しそうで良かった。
ハントンって勝手だし、お金でランユーをコントロールするとこなんか、鈴木亮平と宮沢氷魚の『エゴイスト』を思い出した。
建設ラッシュだった中国の都市部では、建設現場での安全面なんかも問題視されてたのかなあ。
それにしても濡れ場のボカシの入れ方が慎重(範囲広い)過ぎて、笑ってしまった。水まんじゅうみたい。『愛のコリーダ』みたいに見えたも同然みたいなのもアレだけど、慎重になり過ぎるのもヘン。
そこでお願い。
濡れ場編集の皆様、とにかく明るい安村様を見習ってみてはいかがでしょうか。ギリギリを、あぁ〜っ👀てとこを、画面をつい横から見てしまったじゃないか、えへ…みたいなとこを、攻めるのです。丸見えはげんなりするけど、過度なボカシもノレません。創意工夫をお願いします。
あ…藍宇(ランユー)は、甘え方が子犬みたいで可愛かったし、とても律儀で堅実な好感の持てる青年でした。
以上。