銀河鉄道の父の怡然じらくのネタバレレビュー・内容・結末

映画館を出てからも頭がじんじんするくらいボロボロ泣いた。
特にトシの火葬で賢治が慟哭したとき、それまでもほろほろとは泣いていたが、堰を切ったように涙が溢れ出した。

トシの聡明さ、そして病に伏せってからも気丈に振る舞う様を森七菜さんが丁寧に演じていた分、彼女を失った賢治の苦しみにとても感情移入できたのだと思う。

ただ、この映画を見て宮澤家のことを理解するのは難しかった。
宮澤家の年表みたいなのは頭に入るんだけど、その裏にある心の動きみたいなのが読み取れないというような。
出来事の事実だけが並べられて、泣けるであろう場面はしっかりと脚色されているものの、それ以外のことは結構いきなり。

終わって振り返ったとき、主軸の曖昧さや兄弟のモブっぷり、CGの違和感や主題歌の唐突さに「ん…？面白くなかった…？」と感じるのだが、しっかり泣いたのは事実なので変な気持ち。