ペコリンゴ

恋のいばらのペコリンゴのレビュー・感想・評価

恋のいばら(2023年製作の映画)
3.7
記録。
誰にも見せない2人の秘密

松本穂香 × 玉城ティナW主演、城定秀夫監督最新作(ペース早ない?)。元となったのは2004年の香港映画『ビヨンド・アワ・ケン』。

予告を観て割とドロドロな あらあらまぁまぁを 期待したんですがアレ…?ドロついてないじゃない!

しかも、
“恋人同士では絶対に観ないでください”って…いや、全然観て良いですよw

あらすじはフィルマ参照。
ここでは主要な登場人物をご紹介。

■桃(松本穂香)
健太朗の元カノ。
図書館で働く地味系女子。”リベンジポルノ”を引き合いに、健太朗のPCに保存されてるかもしれないニャンニャン写真の削除を莉子に持ちかける。冷静に考えると結構怖い女。

■莉子(玉城ティナ)
健太朗の今カノ。
ダンサーとして自らのパフォーマンスをSNS発信しちゃうイマドキ女子。桃からの持ちかけを訝しむも、徐々に不安を覚え協力することに。

■健太朗(渡邊圭祐)
女にだらしないイケメンカメラマン。
一軒家で認知症のお婆ちゃんと同居。お婆ちゃんに優しいとことか見ると割とイイ奴な面も。

如何に健太朗の目を盗んで写真を抹消するかという運びで進んでいくシンプルな物語ですが着地点は意外性アリ。そっちかいw

徐々に距離を縮める、まるで正反対な女子2人が醸し出すシスターフッド味のエモさや、クライムコメディと言っても差し支えないお宅侵入の一連の流れは中々楽しいものでした。

個人的には、健太朗がもっとクズに描かれても良いのでは?と思いましたが、そうしなかったのは、どうやら監督の意図だそう。渡邊圭祐が仮面ライダーだった事への忖度ではなく彼の持つイメージで台本を変えたそうな。

小粒ですし特段深い話でも無いですが、
箸休め的な作品として選んでみるのは全然アリ。