吉本ばなな作品の文章美を無声映画にすることで、言葉としての美をフォーカスするという監督の意図は理解できる
たったの1時間で1冊の小説を再現するのは不完全になりうるという前提の下で言うと、もう少し余白を感じたかった。些細な部分を省いてキーとなる出来事だけを切り取る(彼女の文章の一番の魅力は些細な日常や景色を、空白を、豊かに表現するところだと思う)ことでチープになってしまったように感じる
吉本ばなな作品独特の人物情緒や空気感の奇妙さがのバックで流れるノイズミュージックでありありと表現されていたのは作品の世界を映像化する意味を感じた