minotarosu

N・Pのminotarosuのネタバレレビュー・内容・結末

N・P(2020年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

原田時枝さんのレビュー(https://www.cinra.net/article/202210-np_dnmkmc)を読んで、気になったのですぐに座席を予約をして、当日、原作を再度読んでから行きました。

正直、吉本さんの作品が原作の映画を観るのは、かなりハードルが高く感じていました。
特に、「キッチン」の二の舞になるのでは…というのが不安で。(キッチンは、ちゃんと正しい形で再度映画化されて欲しいです…。話が捻じ曲げられて、その上で映像的に美しいというのは最悪です)

感想箇条書きです。
・映像、音楽は素晴らしかった。何も知らなければ理解はできないまでも楽しむことはできたと思う。映画館で観てよかった。無声映画、面白い経験でした。
・翠はこれ以上ないほどに100点。(登場シーンでノイズミュージックがかかってめちゃくちゃ不穏になるの笑っちゃった)
でも、他のキャストは全然違うなぁ…演技力も正直ちょっと…
。一卵性双生児が似ていないのもなぁ…。
一番アウトだったのは、風美が原作では「夏」の代名詞のような存在だったのに、全然そんな感じじゃなかった。これは本当に、決定的にダメ…そのせいで描けなかった部分がある気がしている。
・原作の改変度が若干気になった。
前述のとおり、夏のイメージが薄くなっているので、皿男降霊シーンもなかったし、
「ゾンビのように起きて」のところも、起きてないじゃん…と。あそこは大事なシーンだと思っていたけど監督にとっては違ったのかなぁ。
・観た後に公式サイトの監督のコメントを読むと、とにかく大変で、お金が無くて、元々3時間あったけどカットしろと言われてカットしたからこうなったよという言い訳にしか感じなくなってしまう…。
・でも、なににつけてもあの翠が観れたので十分だった。是非、そこだけは期待してみて欲しい。
・もし、今後映画を撮るのであれば、お金と時間と環境が整っている状態で撮れるといいですね…と思いました。
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