自分の生きがいを失った(奪われた)主人公がさらにやさぐれると思いきや、いい子で幕。現実はこんなにはうまく行かない。
だけど、若さゆえの自己欲が一方通行なのはうまく描かれており、何よりタイトルにもある「手紙」がとてもいいアイテムだった。主人公が「鏡写しだ」と友人に言う場面があるが、まさに手紙に書かれた文字も書き手を写し、読み手を写すもの。自分を見つめ他者を想わなければ手紙は書けない。
メールでパチャっと作成してピッと送信する時代を生きているけれども、たまには手書きのお手紙をしたためて自分の気持ちを確かめつつ相手を思う時間を持つことも大切かもと再認識。
サムの役者さんは亡くなられたのね。
ご冥福を。