くりふ

I’m Lateのくりふのレビュー・感想・評価

I’m Late(2021年製作の映画)
3.0
【陽気な出血エッセイ】

『I’m Late』。私、今月遅れてるの…という、男にはギョギョな意味です。

IFF2022『東アジア・エクスペリメンタル・コンペティション3』上映にて。作品ページが出来たようなので、追っかけでメモ的に投稿。

冠木佐和子監督は、性のタブーをタブーにせず、アニメで朗らかに見せちゃおう!そういう作品作りをしている人らしい。

本作では、生理を明け透けに語る女性たちが登場。生声はおそらくマンマ残しつつ、人物はロトスコープで抽象化し、ポップな描画でこぼれる本音をスケッチしてゆく。

男性もひとさじ登場しますが、どうでもいいこと言ってます。…と聞こえてしまう。当事者じゃないからね。

眼には心地よいが、心にザラザラが立ってくるアニメーション。

が、生理から突如、出産にジャンプするので、最後に困惑が残ります。その間をカポンと開けたのはナゼ?

…とは思ったものの、女性の身体を走り抜ける心の経緯とすれば、確かにそういうスピード感なのかもなあ、とは感じました。人に依るのでしょうけれど。

ヒロイン的女性が、シンプルな描線と成ることでかえってイキイキと、プリプリしておりました。

<2022.9.30記>
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