りょーこ

蛇の穴のりょーこのレビュー・感想・評価

蛇の穴(1948年製作の映画)
4.5
ワイズマン『チチカット・フォーリーズ』を『17歳のカルテ』風ドラマにしたような傑作ミステリィ

いやぁ~これは凄い!!!

精神を病んだ主人公視点で進行するので、何が真実なのか誰を信じれば良いのか分からず、時間も飛び飛び、常に気持ちがかき乱されて落ち着かなかった。

108分の作品なのに、彼女と一緒に何ヵ月も精神病院で過ごしているかのような緊張感!

『カッコーの巣の上で』みたいなクソ婦長とかいてイライラするっ!!



NYで小説を書いて、ロバートと結婚していたはず。

そんな女性ヴァージニア。

今は精神病院に。
ロバートも思い出せたり思い出せなかったり。
5月12日には何があったかしら?

パパは大好き。
大好きだった。

そんな彼女は、キック先生との面談で徐々に回復していくのだが……



美しく儚く、しかし触れたら壊れてしまいそうな不安定さ。

ヴァージニア役の女性がとっても上手かった☆

その他患者たちもユニークで、ラスト辺りに知り合う喋れないヘスターとのやり取りが最高!

ぐったりとするけれど、これは何度でも観たい傑作でした♪
りょーこ

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