地底獣国

Caprice(原題)の地底獣国のレビュー・感想・評価

Caprice(原題)(1986年製作の映画)
2.7
ジョアンナ・ホッグがNFTSの卒業製作で撮った短編。

ティルダ様演じる主人公ラッキーが愛読するファッション誌カプリースの中に吸い込まれ、その世界で自らもモデルとなって様々な誌面の中を冒険するが‥というお話。

何というか、今この単語を持ち出すのは猛烈に恥ずかしくなるんだが「MTV的」映像を学生映画の予算で無理くりやってる感。煌びやかなファッション誌とそのゲスな中身とかの見せ方も「青いなー」という。

で、本作でのティルダ様、場面が変わる毎に衣装替えしてそれがいちいちサマになるのは流石だが、なんというか「普通」な感じがして妙な違和感を覚える(逆に最初と最後の冴えない眼鏡っ娘姿に可愛げがあったり)。

これは監督がそう見えるよう意図したのか、それともこの頃のティルダ様はこんな感じでもうちょっと年月を経てから「人ならざる者」感を醸し出すようになったのか?確かめるにはこの時期のデレク・ジャーマン映画とか見なきゃいかんのかなぁ😮‍💨

おまけ:劇中登場するモデルがしている奇抜な格好を目にした瞬間「ついこないだ見た奴や」ってなった。要するに「スーヴェニア」の中でそれを再現してたっていう事なんだが。さらにあっちで映画学校の学生たちが「コマーシャルフィルム的な表現を映画の中に持ち込む事」について議論していたことも思い出して、(映画の出来とは関係ないが)点と点がつながった快感にちょっと得した気分。
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