To34

aftersun/アフターサンのTo34のレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
3.5
父と娘の2人だけで過ごす1990年代の夏休みはもう2度と戻れない眩しい日々に見え、懐かしさを感じずにはいられなかった。
ツインルームではなくシングルルームに案内され、毎日プールサイドで過ごすのは若くして父親になり十分なお金がないことも親近感が湧いた。
ホームビデオの音と映像からスタートするところもオシャレだった。テレビの画面に反射した2人の姿、トルコの海辺と明るい空と対照的に所々で感じる父の悲壮感と死、もう2度と会うことが出来ないかもしれないと感じさせる台詞が忘れ難い。

綺麗なホームビデオを見ているような感覚が拭えなく、起承転結が無いからドラマチックさも無い。美術作品に近い映画だと思う。

父となる人や子を持つ人は刺さる作品。
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