Kaz66

aftersun/アフターサンのKaz66のレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
3.8
90年代ロンドンで幼少期を過ごした女性監督の、その幼少期の“記憶”を引き出して綴ったような、長編デビュー作。
A24制作、「ムーンライト」のバリー・ジェンキンスのプロデュース。
11才の娘、30才の父…、(離婚による)久しぶりの再会をトルコの避暑地でバカンスを過ごした、ホームビデオ映像の回想。
何となく、父親はメンタルヘルスに問題を抱えているように思えるが、過度な演出はなくザラついたフィルムのような当時の記憶が、🎵テンダー/ルージング・マイ・レリジョン/アンダー・プレッシャー🎵などの90年代名曲と共に蘇る。
ストーリー的な隆起はなく、その時代の空気感や父娘の関係・心な鬱屈の経験のない人達には、ともすれば“意味不明な映画”と映りかねない作風だが、その“域”を飛び越え多くの支持を得ているようだ。
個人的には、手放しで賞賛できる内容ではないが、なぜかこういう心の騒めきの感じが支持を生むのもなんとなく分かる。
特に、最後の🎵アンダー・プレッシャーとシーンはグッときた…。
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