家族で旅行へ行ったり、親と出かけたりすると何故だか胸がザワザワする感覚があるんだけど、その言葉にできない感覚を可視化してくれる映画だった。
いいザワザワではなく、負の何かを感じてしまうザワザワ。
幸せな瞬間をそのまま100%幸せと感じられるのってすごく難しいんだよな。その幸せが急に崩れたらどうしようとか、いつか終わりがあるんじゃないかってことがよぎってしまう。
明と暗を的確に映し出していて、強い日差しを感じたと思ったらホラーのような暗闇が映し出される。その落差が美しかった。
親子間の密接な距離感とか友達のようなやり取りなど共感ができない部分が多かったのに、ベタにダンスシーンでやられてしまったな。
もう映画におけるダンスシーンなんて出尽くしたと思っていたんだけど。かかる音楽も良かった。ラストに畳み掛ける重なりと、きっと後悔。
おそらく10代の時にこの映画を見ていたらソフィーに感情移入をしていたと思うけど、しっかりカラムに感情移入をしていて、自分の年齢を感じました。あの歳で親になる感覚って恐ろしい。想像するとゾッとしてしまう。大人になったなぁ。
