素晴らしすぎた。11歳のソフィと父、思い出の夏旅行を記録したビデオ。楽しさの中に漂う不穏。父娘の物語でこの視点ははじめて観た気がする。巻き戻せる機器に残された巻き戻せない人生。
誰しも子供が生まれたからといって自動的に「親」になれるわけではなく、それこそ子供と一緒に理想の親であろうと努力し成長してゆく。しかし親になっても「自分」の人生も続き、迷い、もがき、悩み、挫折する。しかしそんな姿は子に見せたくないので「人生最高!」の振る舞い。気付けばかなり心に負荷が。自分にもそんな面が確かにあるので父カラムには共感以上の念を抱いた。監督の自伝的作品とのことでリアリティが凄まじい。しかもこれが長編初監督作品という驚異。
以下少々ネタバレなのでコメント欄にて