麻菜

aftersun/アフターサンの麻菜のレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
4.9
生まれて初めて、本編もエンドロールも終わった後に泣いてしまった
もはや映画ではない、観ている私たちの人生が映っていた
思い出、そして人生という概念そのもの
私が11歳の時に想像した31歳は、どんなだっただろう
将来は何をしてると思っていただろう
生まれ育った地は一度離れると、もう居場所がなくなったような気がする
何にも守られていないような、確かにそんな感じだった
何でも話していいんだよ、というパパ
もっと長くいたかった、でも一生はいられないね、と笑うソフィ
歳を重ねた私たちには、この言葉でもう十分だった
Under Pressureが流れる中でのラスト10分、全身の毛が逆立つようなあの感覚はずっと忘れられないだろう
言葉にならないほど、素晴らしい作品でした
こんなはずじゃなかった、と目が覚める度に思う日々の中で、たまに美しい朝があるからなんとか生きていける
明日に祈ろう、もっと良い日々を
お楽しみはトレモリノス
最後のダンス、これは私たちの姿だ
バイバイ、大好きだよ
麻菜

麻菜