#202409
この作品を一言で表すなら《難解》。ものすごく好きな人もいるだろうし、全く意味が分からない。という人もいるだろう。好き嫌いが好みによって分かれる作品だと感じた。
《難解》という前置きを置いた上で個人的な感想を綴る。
たぶん、この作品に答えはなく、この作品を見た人で集まっても感想はそれぞれ違うのではないだろうか。
まず、その答えがない故に感想を言い合えるだろうな。という構成がこの映画の醍醐味だと感じた。
タイトル「アフターサン」は日焼けした後に塗るローションの事だと思う。
描かれるのは一緒に暮らしていない父と休暇を過ごした娘ソフィーの回顧録だが、その描写が記憶、記録、想像で構成されているため《難解》に感じる。ただ実際に過去を振り返った時全てを鮮明に覚えている人なんていないはず。つまり、この描写は《難解》だけどリアルとも感じた。
そして、あの時父親はこんなことを感じてたのかな。と過去を振り返って思い巡らすこともあるだろう。
そんな過去を振り返ることを日焼け後のローションに例えたタイトルも秀逸だと感じた。
