綺麗〜。光の捉え方とか視点の絞り方とか、凄く美しいフレームばかりだった。ここ最近見た映画でトップレベルの美しさ。
光の当たり方の繊細な映し方ゆえにカラムの肌とか絨毯とか、ものの質感が時々強く伝わってきて、視点をかなり絞っているのと相まって、誰かを思い出しているときのムラのある記憶ぽさが映像から伝わってきた。
11歳のソフィーにはほんの少ししかわからなかったであろう父の父以外の部分、同い年になったソフィーにはきっと痛いくらい見えてしまうんだろうな。
チラッと映ったポストカードやストロボの映像から、父以外の部分が彼を押し潰してしまったのが伺える。でもソフィーのことを父親として愛していて幸せだった瞬間達も本当なんだよね。ソフィーはきっと色んな感情を乗り越えなきゃいけなかっただろうけど、ビデオに残った愛をまたやさしい気持ちで見れるようになっていたらいいな。
誕生日の歌を歌われている時の顔やソフィーが「I’m feeling down」と話しているときに不安が過っている表情、本当に繊細な描き方でカラムの心情を表現している。
いい映画だな。親と話したくなる。
