直接的な表現はないけど想像はできる。
彼が何に悩んで何に苦しんでいたのか明確には分からないけど、彼だけでなく誰かの本当の苦悩は他人には分からない。彼自身もなぜ苦しいのか何に苦しんでいるのか分かっていないような気がした。
最初から最後まで観ていて心が不安定だった。
予兆はいくつもあったし、カラムは必死になって何かをソフィーに伝えようとしていた。楽しいことも、大切なことも、その他のことも。
"これが最後のダンス"
大丈夫なように振る舞っても彼の中で確実に塗り重ねられていくのが分かる。目に見えないどうしようもないもの、死の漂いは現実でもあると思う。
フラッシュライトの中でなかなか近づけず、やっとの思いで触れたのに何もできないやるせなさ。夢の中みたい。あそこは夢の中であり、死の世界と繋がっているような不思議な空間、30歳のソフィーと20年前の父とを繋ぐ場なのかもしれない。
涙が流れたシーンはどれも苦しかった。