２０年前の夏、父と訪れたトルコ
のリゾート地での幸せなひととき
をビデオ映像で振り返るソフィ。
１１歳だった当時は気づくことの
できなかった３１歳の父カラムが
抱えていた複雑な感情を、
父と同じ３１歳になったソフィが
記録と記憶を頼りに、再構築して
いくような物語でした。
最愛の父と彼女の楽しい思い出の
シーンが続きますが、合間合間に
差し込まれる違和感のある場面。
どこまでが真実でどこからが虚構
なのかは曖昧で、モヤモヤする方
もいらっしゃるように思いますが、
それすら呑み込んでしまうような
魅力を持っている映画ではないか
と私は感じました。
決してわかりやすい作品ではない
とは思いますが家族について深く
考えるきっかけとなるような、
素晴らしい映画で、おそらくこの
先も人生の節目ごとに観賞するの
ではないかと思います。
