aftersun／アフターサンの0000のネタバレレビュー・内容・結末

間接的な表現が非常に多く感じられて、それでもって緻密で多彩な映像作品。
物語自体を理解するというよりやんわりと解釈し、想像しなければならない。
(あくまでソフィの20年前というかなり前の記憶のため、一つのドラマとして綺麗に収まるものではない。

幼少期の記憶となれば、曖昧なパズルをかき集める作業の中で美化し、そして当人が世間を知り、歳を重ね、その記憶がより一層曖昧になると同時に、リアルさを増す。
逆説的でわかりにくいが、実際自分の感覚的にも確かにそう思える。''記憶''というものはそういう物だとも思う。

もしソフィが20年後にこのフィルムを見た事とすれば、おそらくソフィとカルムは以降の繋がりがないと思えた。

カルム死ぬのか！？と思わせるヒヤッとするシーンが何個もあった。死の淵に追いやられる精神状態を表現しているのか、
カルム自身に自殺衝動的な疾患があったのか、これは分からない。

予告編にある「あの時、あなたの心の声が聞けたなら」というセリフが印象的。