雨の音、虫の鳴き声、山鳩の声、人の声、川の流れ、焚き火の音、咀嚼音。
音の映画だと思う。
自給自足と都会の暮らし。
近かいようで遠い二人の距離。
モノクロの画面から匂いたつような映画。
なんだろう…
このレビューはネタバレを含みます
※ネタバレありです。
今作で初めて蔦監督の作品を知った身としては、思っていた以上に面白く鑑賞することができ、鑑賞後は以下のレビューのようなことを色々考えてしまった。
なお、星を一つ減らしている…
とにかくフィルムが心地よい。
余計なものを持ち合わせない登場人物の暮らしに沿って、映像自体に余計な情報が映り込んでこない。
見る人の五感が研ぎ澄まされていく。
その感覚が身体に良い。
亀を飼っ…
美しくも白黒の視界とはある意味対照的に、他の感覚(聴・嗅・触・味)に広がる世界が鮮やかだった。
それが降水の轟きであったり、焼魚の煙であったり、甲羅の硬さであったり、果実の酸味であったり。
主人公二…
このレビューはネタバレを含みます
モノクロに写る山と焚き火。素敵。
自然の音がたくさん、のどかにも激しくも鳴っていて心地よく、二人は愛らしい。
と、目を細めて彼らの日常を見ていると、静けさの中にハッと身動きとれなくなる瞬間が…。…
登場人物の関係性を台詞に頼ったり説明したりする野暮なことは一切せず、スクリーンに映るありのままの営みをただ受け入れる面白さ。
観客が監督になってしまう昨今の邦画とは違い、監督が撮りたいものを突き詰…
16mmフィルムのモノクロ映像は勿論
「音」がとても脳裏にのこる
うなぎからのスッポンシーン
劇場内の皆さんと緊張感を共有していた気が勝手に。
焚き火のパチパチと甲羅の咀嚼音のコラボが
堪らなくク…
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