ネオンサインは中にガスが入ったガラス管だから、ネオン職人はガラス工芸職人なんだよね。それこそ香港には世界最高のネオン職人がいたことだろう。全盛期でもわずか20人ほどしかいなかったといわれるネオン職人が、今や静かに姿を消そうとしている。
回想形式で過去の場面が挿入されるが、かつてのネイザン・ロードと同じ場所の今の姿が交互に映るシーン、多くの人のイメージする香港は突き出しネオンがところ狭しと空を覆う「昔の」香港だろうし、今もそうだと思ってる人も多いだろうな。
2010年の法改正からわずか10年でなんと9割ものネオンがなくなってしまったという。並べてみると今やすっかりごく普通のアジアの大都市の風景になってしまったと感じる。
これは絶対映画館で見るべき映画だと思うけど、いくら良いドラマもあるとはいえ、失われつつあるものを見せつけられるのは香港ファンとしては正直つらいな。
エンドロールには著名なネオン職人の名作品が次々と映る。
ヴィクトリア・ハーバー越しにもはっきり見えていた今はなき（泣）Panasonicのネオンも出てくる。
最後はあのJUMBOだ。お客も多かったが、JUMBOが映る場面で「なつかしいな・・・」とつぶやく声がどこからともなく聞こえた。
