いののん

リオ・ブラボーのいののんのレビュー・感想・評価

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)
4.2
「裏口は飽きた もう正面から行く」


ジョン・ウェイン。名前は聞いたことがあったけど、初めて観ました。もしかしたらコレは無声映画なのかと思うほどの、ゆったりとしたオープニング。保安官チャンス(ジョン・ウェイン)を中心に、アルコール依存症から抜け出したいデューイ、足が不自由なおじいちゃんのスタンピー(7人のこびとの7人全員の、いいとこ取りしたような愛らしさ)、若くて賢くて早撃ちのコロラドといった、この4人のバランスが絶妙です。「皆殺しの歌」をバンドで演奏させ続ける敵方に対し、こちらはギターを弾きながらハモりながら歌う。ハラハラせず、安心して観ていられる西部劇。最後の決闘の場面でも、チームワークの良さが活かされ、観ていて気持ちがアガりました。


 *

濱口竜介が撮影前に頻繁に見直す作品のひとつだと知り、観ることにしました。でも、お勉強みたいな気持ちで映画を観るとダメですね。結局何ひとつ、お勉強にはなりません。きっと監督は、構図やキャメラポジションなど、撮影現場で決定を下して行く際の参考にするのだろうと思うけど、どうやって映画をつくっていくのか、何ひとつわかっていない私には、そういった視点でみるのは、所詮ムリなことでした。こういうのは何回も何回も繰り返して観ないとわからないことなのでしょう。そのことがわかりました。まあ、とにかく、チャレンジしてみたということで




〈追記〉2024年2月下旬 再鑑賞

ノースコア→4.2に変更します

再鑑賞ってほんとにいいなー。面白い! 以前よりウェスタン鑑賞偏差値上がってる気がする(いつも自画自賛w) 


SHERIFF詰所のドアが左にあって、それと向き合うようなかたちで右側に拘置所第一の鉄格子がある。この左右に向き合ってるドアが良くて、左から人が入ってきたかと思うと、右から爺ちゃんが出てくるといったように、これをアクションと呼んでいいものがどうか自信がないけど、そういったアクションの積み重ねがが小気味よい。そういうチームワークの動きが、ラストの爽快な活劇へと繋がっているような気がする。


「ビッグ・リボウスキ」のデュードは、今作のアル中デュードに由来しているのかしらね。そうだったらいいなー。いや、やっぱり違うような気がしてきた


オープニングクレジットは黄色
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