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リオ・ブラボーのOKkynのレビュー・感想・評価

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)
3.5
エリセの「瞳をとじて」で、「僕たちの好きな歌」として海辺でギターポロポロ弾きながら歌っていたシーンがあまりにもよくて、「僕たちの好きな」=エリセの好きな世界観を体験してみたくて。

結果、ようわからない。
あまりにも、今の映画の判断基準と違いすぎて。148分と尺も長い。途中会話でうとっとしてしまうも、中盤からは各人のキャラが立ってきて、みごと悪を成敗。勧善懲悪な西部劇だけど、ハワード・ホークス監督と主人公のジョン・ウェインは、「真昼の決闘」の保安官役に納得がいかず、そのアンチテーゼとしてこの映画をつくったとwikiはいう。


そう、途中から主人公がジョン・ウェインだと気づく。お腹も少々出ていて、やだぱっと見全然かっこよくないおやじなのに、なぜか美女と恋に落ちる。公開年はおんとし52歳。

でも、だんだんとそれぞれのキャラがみえてきて、アル中のデュード、早撃ちのコロラド、足が悪くてこうるさいスタンピーのことも好きになる。

リオ・ブラボーでも、「瞳を……」同様、リラックスしたなか「my rifle, my pony & me」が歌われる。そして、デュードとコロラドはミュージシャンでもあるらしい。とくにコロラド、めちゃ甘い声。これを気に、登場人物たちがめちゃいきいき、楽しそうに演じていることにきづく。

ちなみに。
1959年の洋画配給収入no1が「リオ・ブラボー」。アカデミー賞、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞は「ベン・ハー」。

この映画を、「好きな映画」としてビクトル・エリセがあげる不思議。
いまいち、両手をあげて「いい映画!」というほどアカデミックでもない。どのあたりがいいのか考えつつも、ここ数日、気づくと「リオ・ブラボー」のことを考えている。

ということは、やっぱりいい映画なのかなー。
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