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リオ・ブラボーのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

殺人犯を留置した事で命を狙われる保安官の話。

西部劇の代表作という事で、確かに銃撃シーンはカッコ良かったです。
耳を切り裂く発砲音に、スタイリッシュなガンアクションや、仲間とのコンビネーションなど、これを見れば西部のガンマンに憧れてしまう事必至でしょう。

ただ、そうした緊迫感のあるアクションシーンに比べると、他のシーンはあまりにも気が抜けて、間延びしている印象を受けました。
特に主人公チャンスとフェザーズのロマンスは、本筋とは関係ないわりには時間を割いてて、蛇足に感じちゃいましたね。

本作が『真昼の決闘』のカウンターとして作られたのは有名な話ですが、結局はジョン・ウェインとハワード・ホークスによる「ぼくたちのかんがえた、さいこうのせいぶげき」という事だと思うんです。
主人公はとにかく強くて勇敢で、仲間には慕われ、女にはモテて、最後は勧善懲悪…みたいな。
これに乗れる人にとっては、最高の西部劇になるのでしょう。

勿論、こういったエンタメ性に特化した作品も悪くはないと思いますよ。
ただ、私としては、ゆったりとした時間の進み方が牧歌的だな~と思うし、仲間が1人として倒れない展開は御都合主義的に感じてしまいました。
今見てもヒリヒリして、ドスンと来る『真昼の決闘』と比べると、やっぱり前時代的な作品かなと思わざるを得ません。

ちなみに、タランティーノは本作を女性に見せて、恋人にするかどうか決めていたそうですが、一体この作品のどこに恋人をジャッジする要素があるんですかね?笑
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