10000lyfh

イタリア旅行の10000lyfhのレビュー・感想・評価

イタリア旅行(1953年製作の映画)
3.0
遺産相続した別荘を売却のため、ナポリに旅行中の倦怠期のイギリス人夫婦が、不毛な個別行動の結果、お互いへの愛を再認識。観ている間は退屈、観終わって数日経過でじわじわ来た。夫の気晴らし相手の、足を負傷の人妻は、不倫を回避し自らの夫の元に戻り、その後の娼婦との短い出会いも空振り。その間、妻は美術館、洞窟/砦、火山、カタコンベなどを巡る。鑑賞後に振返ると、これらシーンに使われた時間が、2人の代替のない絆を、徐々に浮き彫りにしたかのよう。2人で遺跡発掘現場を見物、離婚を話し合った後のラスト、パレードで幸せそうな子供達を目にし、そして人波に引き裂かれそうになって感情が閾値に達し、相互の絆、愛を確認。妻バーグマンとうまくいっていなかったロッセリーニの心情が反映されているとのこと。大女優バーグマンに対し、夫役の男優がいまいち。ロマン派/印象派風の劇伴が、もやがかかったかのように微かに響く。また、街中ではカンツォーネ風の歌曲がひっきりなしに聞こえるが、こちらも同様に微かに
10000lyfh

10000lyfh