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イタリア旅行のkojikojiのレビュー・感想・評価

イタリア旅行(1953年製作の映画)
3.6
「無防備都市」のロベルト・ロッセリーニ監督作品。1953年作品だから、8年後の作品になる。
無防備都市の監督とは思えないぐらい2つの映画は印象が全く違う。
イタリア旅行といっても映画で案内されるのはナポリ周辺だ。案内されるのは夫婦仲に不安を抱える美人妻イングリット・バーグマン。
夫との仲の方が気になって観光は今一つの上の空の感じだ。
 彼女が案内されるのが、
  ・シビラの洞窟
  ・ナポリ博物館
・ベスビオ火山
・ポンペイなどなど
モノクロで画質も良くないので、観光してる気分にはなれなかった。
大型画面で4Kで当然カラーでこの映画が観れたらどんなによかったろう。

#1401 2023年 435本目
1953年 イタリア🇮🇹映画
監督:ロベルト・ロッセリーニ
脚本:ヴィタリアーノ・ブランカーティ
ロベルト・ロッセリーニ
原作:コレット
製作:アドルフォ・フォッサターロ

 ナポリの海辺の別荘を相続したアレクサンダー(ジョージ・サンダース)は、経済上の理由から売却すること考え、妻キャサリン(イングリッド・バーグマン)とともにイタリア旅行に出かける。
 しかし二人の結婚生活は危機に陥っていた。別荘を売り払うことしか頭にないアレクサンダーと、感傷からナポリに魅力を感じ始めるキャサリンの心はすれ違い、溝は深まるばかり。そしてとうとう離婚話を始める。
 
 天下の美女バーグマンを放っておいて浮気をしょうとする夫に全く感情移入できない。それに加えて彼女の過去の男性交友を嫉妬し、ちくちく皮肉をいうのだから、庇うところがない。
 強いて言えば、妻がイライラしていることぐらいか。それも夫のせいなのだから仕方ない。

 この映画の評価はバーグマンの繊細にゆれ動く女心を見事に演じきっているところだそうだが、そこは納得できる。しかし、とうとう離婚まではっきり口にした夫婦が、呆気なく仲直りするラストの唐突な幕切れは、確かにきっかけさえあればうまくいきそうな夫婦なのだが、私にはいただけなかった。
と言っても、バーグマンの美貌を楽しむには全く問題ない。不思議なんだが、化粧はしていているのに、この映画は背高お姉さん、素のバーグマンが想像できることでも貴重。
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