HiromiA

彼方の閃光のHiromiAのレビュー・感想・評価

彼方の閃光(2022年製作の映画)
3.4
ほぼ視力のない状態から手術によって視力は回復するが色彩が認識できない状態となりますが、最後に色覚が戻るのはいったいどういったわけだったんあろう。そしてそういった色情報はすでに脳にインプットされていたのだろうか。そうでなければ思いでに色彩はついてこない。いったいどういうメカニズムだったんだろう。友部と行動を共にしていた時は、戦争の傷跡を追うことで反戦のメッセージなのかと思いきや、なんか男女関係に収束してしまった感があったし、近未来では男性パートナーと生活をしていると言ったようわからん展開だった。視覚のない世界を暗転で音声のみのシーンで説明し、視覚を手に入れるも色を識別できない世界をモノクロの映像で表現することにどれほどの意味があったのかいまいちわからんかったが、わかりやすい手法ではあった。ところでせっかくの東松照明の写真集はいったいどこへ行ってしまったんだろう。視力を回復するための手術へ至る変化、東松照明に出会い長崎・沖縄を目指すようになった心情の変化、そういったものが全然つかめなかったのは残念だった。視覚が制限されている世界、戦争の傷跡、環境汚染と一線を画した自給自足生活。監督はいったい何が言いたかったのだろうか。
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