ピノチェト独裁政権下のチリで思いがけず反政府派の青年を囲うことになり、身に危険が迫る主婦の物語。超地味だけど、サスペンスな演出で平和な暮らしに急に訪れた緊張感を主人公と一緒に体感できる。
何かありそうで何もない、の繰り返しだから物語としては退屈なんだけど、でもそれこそが主人公の感覚の共有だから、退屈だと切り捨てるわけにはいかないなと。
1976年のチリが舞台で、出てくる車もが全部かわいくてピカピカに磨かれてて、建物もカラフルでかわいかった。あれ時代考証的に本当なのかな?
このあとチリは1988年の選挙戦を舞台にしたパブロ・ララインの「NO」に繋がっていく。「NO」もちょうど10年前に東京国際映画祭のコンペ出品作だったんだねぇ。