このレビューはネタバレを含みます
コメディとくくるには難しい。
皮肉が効いててリアルな笑えるホラーだった。
伏線回収の気持ちよさと、悲劇的なラストによる気持ち悪さ。
こういう作品に出会えるのが映画祭の面白さとしみじみする。
裕福な高級マンションの上層階に住む家族と
隣の下層階に住む貧困層の家族。
上層階の人はたばこを平気投げ捨てるほど見下しているのがよくわかる。
貧富の差はあれど、家族に問題を抱えているのは同じ。
不倫や代理出産という自己中心的な選択をすることで、自分を追い込んでいく。
たばこや羽根という物質的な関わりだけだった2つの家族が、最後は銃弾でつながる。
最初は登場人物が多くて整理できてなかったけど、通りで家族同士がすれ違うシーンでつながった。
あのシーンはクスッと笑えてよかった。西部劇のオマージュとのこと。
奇しくも2人から3人となった2つの家族。共通点が面白い。
カイマックとはミルクのうわずみから作られるクリームとのこと。
人生の美味しいところだけという皮肉が込められたタイトル。