テキパキしたジャンル映画より繊細なカットを掬っていくのがいいという人はこの映画と相性が良さそうだ。
役者が光る映画である。フリアンは個性的で見たら忘れない顔だし、ティアナはフリアンが惹かれる女性としてベストなキャスティングだろう。
この話は終盤に急展開する。
この映画が見せたいものの解釈は人によって違うかもしれないが、私は復讐だと捉えた。想像を逞しくするだけで罰を下す理不尽への抗議である。加えてティアナのコンプレックスも絶妙に織り交ぜられている。
他人に明け透けには言えない秘密を誰しも持ってはいないか?と問うているようである。