東京国際映画祭コンペティション部門で観賞。
レバノンとイスラエルそれぞれに住む二つの家族の視点から描いた戦争。
1984年、レバノン南部で両親と妹と暮らすタニア、父親はイスラエル側に協力しているため同胞からは「裏切り者」とされている。そんな父親はイスラエル側の兵士ヨッスィと親しくなり家族の食事にも招く仲になる。
一方イスラエル側ではヨッスィの妻ミリアムが生まれたばかりの息子と共に夫の帰りを待つ。
1984年から2006年の22年間に渡ってこの二つの家族の交流と行く末、終わらない戦争の苦しさが語られる。
同じ戦争の下、反対側で生きてきたタニアとミリアムが出会い旅をする中盤からが特に印象的だった。
空襲警報が鳴って地面に伏せるイスラエル人と全く動じず飲み続けるタニアの対比など皮肉効いてて笑える部分もある。
戦争に人生を左右された二人の女性の物語に行き着くのがよかったです。
アラビア語、ヘブライ語、フランス語、英語が使われていた。