父は帰って来た…
ロシアに出稼ぎに行って行方不明となり、23年ぶりに故郷キルギスの村に帰って来たザールク…だが…記憶を無くし、言葉を発する事も出来ない…その姿に動揺を隠せない息子や村人達…しかし、最も動揺したのはザールクの妻ウムスナイ…妻は村の有力者と再婚をしていたのだ…
キルギスという国の事をよく知らない…
顔はモンゴル人のようで、日本人のようで、何となく親近感を覚える…
酔っ払って馬鹿やってるザールクの同級生のおっちゃん達の姿に"いるよねぇ、こんな人"とついつい笑ってしまう。
23年ぶりに帰って来たザールクに戸惑い、ザールクの奇行に振り回される…
雄大な山河、穏やかな人柄…でもそこには、確実に23年の時間が流れている。
こんな田舎でもスマホを持ち、有力者はレクサスに乗り、村はゴミだらけ…モスクの指導者は"アラーだけを信じろ"とちょっと過激な説教を唱え、ラジオからは荒れた政局についてのニュースが流れる…
これはもしかすると、今のキルギスが抱える問題を浮き彫りにしているのかもしれません…
時間が止まってしまったザールクが、黙々とゴミを集める姿は、演じるアクタン・アリム・クバト監督のキルギスへの深い想いが詰まっているのでは?
それにしても、村の有力者のジャイチ…名前はジャイアンみたいですが、朝青龍をもっと悪人顔にしたような人で、殆どマフィアな悪い奴…
ザールク始末されるのでは?と何だかヒヤヒヤ…