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父は憶えているの作品紹介

父は憶えているのあらすじ

『馬を放つ』(17)で知られるキルギスを代表する映画作家アクタン・アリム・クバトの最新作。ロシアに出稼ぎに行っている間に記憶を失い、20年ぶりにキルギスに戻ってきた男とその家族を描くドラマ。

父は憶えているの監督

父は憶えているの出演者

原題
This Is What I Remember/Esimde
公式サイト
https://www.bitters.co.jp/oboeteiru
製作年
2022年
製作国
キルギス日本オランダフランス
上映時間
105分
ジャンル
ドラマ
配給会社
ビターズ・エンド

『父は憶えている』に投稿された感想・評価

kuu

kuuの感想・評価

3.6
『父は憶えてる』映倫区分 G
原題 This Is What I Remember/Esimde
製作年 2022年。上映時間 105分。
中央アジアの名匠アクタン・アリム・クバトが、母国キルギスのインターネットニュースで見つけた実話に着想を得て、出稼ぎ先のロシアで記憶と言葉を失い故郷へ帰ってきた父とその家族を描いたヒューマンドラマ。
キルギス・日本・オランダ・フランス合作。

23年前にロシアへ出稼ぎに行ったまま行方がわからなくなっていたザールクが、キルギスの村に帰ってきた。
家族や村人たちは記憶と言葉を失った彼の姿に動揺するが、そこにザールクの妻であるウムスナイの姿はなかった。
周囲の心配をよそに、ザールクは村にあふれるゴミを黙々と片付ける。
そんなザールクに、村の権力者による圧力や、近代化の波にのまれていく故郷の姿が否応なく迫る。

アクタン・アリム・クバト監督の今作品はモチーフを繊細かつ巧みに扱った作品の一つでした。
今作品は、旧ソビエト共和国の僻地に位置するキルギスの眠った村を舞台にした牧歌的な群像劇で、コロナ禍の最盛期を描いていました。
クバト監督の5年ぶりとなる長編は、20年以上前に仕事を求めて家族と家を離れ、ロシアで行方不明になっていた、息子ザールクがついに発見され、無事に帰ってきたという村の長老たちの噂が広まるところから始まる。
この見事なまでに控えめな多キャラ研究において、クバトはザールクの帰郷、そして、成長した息子が云うには、彼は、ひどい事故に遭い、無口で記憶もない。
その素材を、古くからの遊牧民の習慣と保守的なイスラムの価値観をいまだに守り続けている独自の世界である、弧を描く中央アジアの共同体の生活と情熱に入り込むための物語装置として使っている。
映画を通して、クバトの淡々としたステディカムショット(カメラマンがカメラを持って歩いたり、車載したりする際に生じるブレや振動を抑え、スムーズな映像を撮影すること)は、まるで新しい宿主を探すウィルスのように、色とりどりの村の人物から別の人物へと、空間を漂い、浮遊し、点と点をつなぎ、キルギス社会の縮図を徐々に描き出していた。
ドラマの多くはザールク(監督自身が悲喜こもごもに演じている)を中心に展開されるが、彼はかつての自分の殻に閉じこもり、突然の再登場が町の人々の間に巻き起こす騒動に無邪気に気づいていない。
特に、ザールクの献身的で敬虔な元妻ウムスナイ(タアライカン・アバゾヴァ)は、ザールクが死んだと思い込んで地元の有力な金貸しと再婚し、今は塀に囲まれた屋敷で隠遁生活を送っている。
しかし、ザールクが戻ってきたことを知ると、彼女は心を入れ替え、裕福だが虐待的な2番目の夫のもとから逃げ出し、彼と再び結ばれようとするのだが。。。
そして、その間、元妻のことも息子のことも覚えていないザールクは、村の埃っぽい道路でゴミを集めるためにふらふらと歩き回る。
この奇妙な行動は、彼がロシアでゴミ収集や道路清掃の仕事をしていた可能性が高いことを示唆している。
ザールクとウムスナイが若い頃、恋人同士として 熱いデート をしながら散歩するのが好きだったと云うポプラの木立がある。
何度も繰り返されるトラッキング・ショットは、今作品の印象的なライトモチーフとなり、20年以上にわたる強制的な別離の間に消え去り、ザールクの記憶の奥底に捨てられてしまった夫婦愛を探す、思い出の小道への旅への誘いとなっている。
無限の消費と発展を求める社会の中心から忘れ去られたような小っちゃな国の小さな村で起きていることが、実際は全世界で起きているという譬え話である。
巧みな映像の乾いた空気に色彩、その中にあるのは人間の営みという湿った愛だけなんかな。
symax

symaxの感想・評価

3.6
父は帰って来た…

ロシアに出稼ぎに行って行方不明となり、23年ぶりに故郷キルギスの村に帰って来たザールク…だが…記憶を無くし、言葉を発する事も出来ない…その姿に動揺を隠せない息子や村人達…しかし、最も動揺したのはザールクの妻ウムスナイ…妻は村の有力者と再婚をしていたのだ…

キルギスという国の事をよく知らない…

顔はモンゴル人のようで、日本人のようで、何となく親近感を覚える…
酔っ払って馬鹿やってるザールクの同級生のおっちゃん達の姿に"いるよねぇ、こんな人"とついつい笑ってしまう。

23年ぶりに帰って来たザールクに戸惑い、ザールクの奇行に振り回される…

雄大な山河、穏やかな人柄…でもそこには、確実に23年の時間が流れている。

こんな田舎でもスマホを持ち、有力者はレクサスに乗り、村はゴミだらけ…モスクの指導者は"アラーだけを信じろ"とちょっと過激な説教を唱え、ラジオからは荒れた政局についてのニュースが流れる…

これはもしかすると、今のキルギスが抱える問題を浮き彫りにしているのかもしれません…

時間が止まってしまったザールクが、黙々とゴミを集める姿は、演じるアクタン・アリム・クバト監督のキルギスへの深い想いが詰まっているのでは?

それにしても、村の有力者のジャイチ…名前はジャイアンみたいですが、朝青龍をもっと悪人顔にしたような人で、殆どマフィアな悪い奴…

ザールク始末されるのでは?と何だかヒヤヒヤ…
netfilms

netfilmsの感想・評価

3.9
 キルギスの村に1人の男が草臥れた様子で帰って来る。息子は大喜びで村へと連れ戻すが、父は村の風景に目をくれようとしない。23年前、ロシアに出稼ぎに行ったきり、行方がわからなかったザールク(アクタン・アリム・クバト)は信じられないことに記憶喪失となってこの地に戻る。おまけに口も利けない。村人たちや家族は彼の帰郷を待ち侘びていたものの、彼の姿を見てただただ困惑する。だがその歓待の席の中に妻ウムスナイ(タアライカン・アバゾヴァ)の姿はなかった。23年も生存すら知らせず、心配をかけた妻に対してこれは酷い仕打ちだなどと口が裂けても言えない。彼女は出稼ぎに行った夫を最初は待っていたが、23年もの日々が経った。もはや首を長くして待っていたところで送金もなければ電報もない。監督で主演も務めたアクタン・アリム・クバトは彼がどのようにしてロシアで行方不明になったかを明らかにしない。実際に彼の息子が演じている息子クバト(ミルラン・アブディカリコフ)の重大なケガという脚本上の言葉に我々は彼の流転の人生を僅かながら想像することしか出来ない。キルギスの国土は中央アジアのシルクロードに位置する地政学的な重要地として知られ、周りをロシアやモンゴルやタジキスタンに囲まれている。

 キルギスの巨匠アクタン・アリム・クバトによる物語は、『明りを灯す人』や『馬を放つ』に続く、3部作の最終作である。記憶喪失となったザールクはその日から家族の心配をよそに、溢れる村のゴミを黙々と片付け始める。息子は父の記憶を呼び覚ますため、家族のアルバムを見せる。その片隅にはザールクとウムスナイが一緒に写った古い写真があった。かつて愛し合って結婚した妻ウムスナイはあろうことか、同じ村の外れに住む村の権力者のジャイチと再婚しているのだ。突如図式化されるこの村の様子はすっかり様変わりし、旧ソ連崩壊からイスラム教の信仰が始まり、路上にはゴミが増えた。景気が悪化し、平日でも街を男どもが何するわけでなくうろつく様子は正にグローバル資本主義の世界で負け続ける中央アジアの小国の現実を映し出す。無邪気に慕ってくる孫が乗るトランポリンの上下動は主人公にノスタルジーを呼び戻すものの、失ってしまった記憶は決して戻らない。冒頭に登場する冬の間、葉っぱを落とす落葉樹の幹を白く塗って行く主人公の姿に、23年間の苦悩と失われて行った時代とが滲む。それでも老樹は冬の寒さにも過酷な雪にも耐えながらじっと太く根を下ろす。懐かしい妻の歌は微かに聞こえている。

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